セイバーメトリクス(野球数理学)といえば、今や野球ファンなら知らない人はいないのでは?と思えるほど一般的になった応用科学分野です。日本ではまだ非論理的な【プロの野性的な「勘」】なるものが幅を効かせていますが、そんな日本でもOPSなどいくつかのセイバーメトリクス指標は定着しつつあるといった現状です。
このセイバーメトリクスを球団経営に活かすことでMLBに一大旋風を巻き起こしたアスレチックスGMのビリー・ビーン(ブラッド・ピットが演じています)がこの映画の主役、原作は同名小説で、作者は今や売れっ子となったマイケル・ルイス。
札束の殴り合いが出来ないアスレチックスが数理科学を駆使することで、伝統とお金だけはあるが旧態依然とした主観的評価を重視する伝統的(で単細胞)なスカウト、及び球団運営をどのように打ち負かしていくか、この痛快感を映画を見ながら味わってもらいたいです。