ギリシアの石像は古代エジプトのファラオ巨像の影響を受け、作られた。
紀元前7世紀の目覚ましい古代ギリシア文明の発展には古代エジプトの傭兵であったギリシア人達が大きな役割を果たしていた。
このことは広く認識されていたところであったが、今から250年前、ドイツの美術史家ヨハン・ヴィンケルマン(1717年12月9日 - 1768年6月8日)の古代ギリシア文明礼賛によって、古代ギリシアの彫刻は”ギリシア人しか成しえなかった偉業”と恣意的に史実を曲げられてしまった。
ヨハン・ヴィンケルマンはギリシア彫刻がアフリカやアジアの影響を受けており、決して白くなかったことも知っていた。
それなのに、ヴィンケルマンは「古代ギリシャは純白の文化」と論じたため、その後、大英博物館でギリシア彫刻の表面を削り取って白くしまういう事件が発生した。
歴史の事実が個人の思惑によって捻じ曲げられる。
現代は国家権力によって都合の悪い歴史が修正されたり、隠ぺいされる時代でもある。