年功序列の愛社精神が企業を支え,大切にすべきステークホルダーにもなりえる。リストラすると「有用な人材」から抜けていくとともに残った社員からも愛社精神が抜けていく。逃した人材を外国企業に採られ,厳しい競争を強いられる。非正規が増えると愛社精神など育つべくもない。自業自得とはこのこと。
それと,日本企業は法務部が強すぎるのも問題。平成21年の著作権法改正で検索サービスのための複製が合法化されたが,時既に遅し。では,それ以前は法律違反だから検索サービスに基づいたビジネスが日本でできなかったかというとそうでもないはず。少々グレーでも反対を押し切ってビジネスを立ち上げる「ベンチャー精神」こそ経営者に必要。ビッグデータをめぐる個人情報の取り扱いも然り。アメリカさんのITビジネスはどしどしビッグデータを活用している。今国会での改正案も昨年末の大綱からずいぶん後退した感がある。悪用を警告しすぎるマスコミも悪い。日本は訴訟社会でこそないが,法律家がマスコミや政治や企業で幅をきかせすぎ。アメリカドラマで,法律家(弁護士)を嫌い,馬鹿にした描かれ方がよくあるが,そういった扱いの方が社会の発展を阻害しないと思う。